【広告運用って?】はじめに
企業にとって、自社サービスの認知拡大や実店舗への集客を行ううえで欠かせないのは広告です。
広告には、テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどのマス広告やWeb広告、セールスプロモーション(SP)広告などさまざまな種類があるので、目的に合わせて使い分けたり、組み合わせたりする必要があります。
特にWeb広告はその種類や方法に幅があり、より効果が出るよう運用していかなければなりません。
今回はこの広告運用について、具体的に何をすればよいのか、最初にやるべきことは何かを説明していきます。
初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
【広告運用って?】広告を用いて販促すること
広告運用とは、媒体に掲載される広告をリアルタイムで運用・管理・改善して、効果が出るよう最適化していき、販売促進を目指すことです。
どんな種類の広告を用いて、どのような方法でアプローチするかを細かく設定し、その結果を分析して改善するというように、PDCAサイクルをしっかり回していくことが重要になります。
近年広告は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデジタルデバイスの普及により、テレビや雑誌などのマス広告からWeb広告へと徐々に変化してきました。
2019年にテレビメディアの広告費をWeb広告費が追い抜き、今ではWeb広告が主流となってさらに大きな広がりを見せています。
マス広告と比べて少ない予算で始められることや、細かいターゲティングができるなどの特長も相まって、Web広告を扱う媒体や企業はどんどん増えており、今後もますます成長していくでしょう。
そのためWeb広告をしっかり運用することは、商品の認知向上や販売促進に大きく影響し、適切な広告運用は企業にとって急務となっています。
このように今や企業の販売促進に欠かせないWeb広告について、まずはどんなものか詳しく見ていきましょう。
【広告運用って?】Web広告とは
Web広告とは、インターネット上に掲載される広告のことです。
WebサイトやSNS、検索エンジンの検索結果ページなど広告枠をもつさまざまな媒体に掲載され、デジタル広告やオンライン広告、インターネット広告などとも呼ばれます。
インターネット上にはあらゆる種類の広告が存在し、ターゲットや予算、目的によってどの広告に出稿すれば良いか大きく変わってきます。
従来のマス広告と比べてWeb広告は細かなターゲティングができ、効果測定もしやすいことから、上手に運用すれば高い費用対効果を生み出すことが可能です。
このWeb広告には、以下のような種類があります。
リスティング広告
リスティング広告は、別名「検索連動型広告」と呼ばれます。
GoogleやYahoo!などでキーワード検索した際に、「広告」と書かれた検索結果が表示されているのを見たことがあるのではないでしょうか。
このように、検索したキーワードに連動して検索画面に表示される広告のことを「リスティング広告」といいます。
基本的にはクリック課金型になっており、クリックされてはじめて料金が発生します。
適切なキーワードを設定すれば、ユーザーの関心に合わせて広告を表示できるため、効率的な集客が可能です。
しかし競合が多いキーワードの場合、自社広告が表示されにくく、クリック率を上げるのは難しくなってしまうという問題点もあります。
このように、キーワードの競争率の高さによって広告の効果が変わってきてしまうので、キーワードやターゲットの分析、入札額の慎重な検討が肝になってきます。
SNS広告
SNS(ソーシャルネットワークサービス)広告とは、Facebook、Instagram、Twitter、LINEなどのプラットフォーム上に表示される広告のことです。
たとえばTwitterの場合、タイムライン上に表示される「プロモーション」というツイートや、「より多くのユーザーに届ける(Twitter広告)」という記述を見たことがある方もいると思います。
ユーザーにとってSNSは今や生活に欠かせない存在であり、SNS上の広告戦略は企業の重要なカギです。
予算や配信方法、ターゲットの選定など、細かく設定しながら運用することで高い効果を生み出せます。
リスティングと同様クリック課金型を導入している会社が多いです。
また、ほとんどの媒体では個人でも出稿可能です。
PV数やユーザー数、「いいね!」の数などで反響を測定しやすくなっているので、スピード感をもって広告戦略を練り直せます。
DSP広告
DSP(Demand Side Platform)とは、広告効果を最適化するための、広告主側のプラットフォームを指します。
広告主がターゲットや予算などを設定し、広告クリエイティブを入稿すれば、自動的に最適な広告配信を管理してくれるツールになっています。
DSPが広告主側のプラットフォームであるのに対して、SSP(Supply-Side Platform)は媒体側のプラットフォームのことです。
DSPはSSPと連携してはじめて機能することができ、配信面に最適な広告を表示させられるのです。
DSPには「アルゴリズム型」と「手動調整型」の大きく分けて2種類があり、従来の広告のような「枠」ではなく、よりユーザーの嗜好に合わせた「人」へのアプローチができる広告になっています。
DSPを利用するメリットは興味関心の高いユーザーに広告配信ができること、また自動的に配信されるため、広告運用の負担が大幅に減らせることです。
【広告運用って?】広告運用の基礎
ここまでWeb広告について詳しく見てきました。
これらの広告を適切に運用し、販売促進を目指すためには具体的にまず何をすればよいのでしょうか。
一番大切なのは、「きちんと初期設定をすること」です。
きちんと初期設定をするとは、目指すゴールを最初にしっかりと明確にしておくという意味です。
そうすることで、より適切な広告戦略を立てられます。
具体的には、その商品やサービスのターゲットを明確に定めること、そして何のための広告運用かしっかりと目的を定めておくことが重要になります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ターゲットを定める
広告は「誰に何を伝えたいか」というコミュニケーション設計をすることが基本です。
乱れ打ちするより狙いを定めたほうが弾はよく当たるように、ターゲットをピンポイントに定め、誰に何を伝えたいか明確にすることで広告運用の効果を最大化できます。
そのためにはターゲットとなるユーザーのニーズを把握し、どんなキーワードで検索しているかなど理解しなければなりません。
ターゲットに対する正しい理解がなければ、最適な広告運用ができず、効果は出にくくなってしまいます。
また同じ商品でも、すでにそれに興味のある「顕在ユーザー」と、まだ認知していない「潜在ユーザー」とでは広告でのコミュニケーションの方法も変わってくるはずです。
どのターゲットに対してアプローチしていくか、細かく設計することが広告運用のカギとなります。
目的を定める
広告運用をするうえで忘れてはいけないのが、「そもそも何のために広告運用するのか」という目的を定めることです。
「会社を知ってもらいたい」「新規顧客を増やしたい」「売り上げを伸ばしたい」など、広告で解決したい課題は企業ごとに違います。
この課題を解決するために必要な目標を具体的に設定することを「KPI」といい、広告運用する際最初にやらなければいけないことの1つです。
広告運用はこのKPIを設定したうえで、PDCAサイクルを回していくことが基本になります。
Web広告をただやみくもに出稿しても、目的が定められていなければ効果をはかることもできず、改善もできません。
その結果広告を適正に運用できず、効果も得られなくなってしまいます。
そうならないためには、具体的に数字目標などを定め、より明確に目的を設定することが大切になります。
【広告運用って?】まとめ
今回は、広告運用とはどのようなものか見てきました。
近年はWeb広告が主流となっており、その種類や方法も多岐にわたるので、どのような広告運用が最適か慎重に検討する必要があります。
そのためにはまずターゲットと目的を明らかにし、「誰に何を伝えたいか」という初期設計をしっかりすることが大切です。
そして得られるデータを分析しながら改善し、適切にPDCAを回していくことが広告の効果を上げることにつながります。
しっかりと初期設計をして、より効果の高い広告運用をしていきましょう。