【コンテンツマーケティングって何？？】はじめに
マーケティングとは、企業などの組織が行う活動の1つです。
一般的には、顧客のニーズを解明し、ニーズにあった商品やサービスを作り、顧客へ情報提供を行い、組織と顧客両者にとっての利益を追求する一連の活動のことを指しています。
マーケティングにはさまざまな手法があるので、組織は時代や顧客のニーズにあった手法を選ばなくてはなりません。
そこで今回は、Web上での集客に大きな影響力をもつことから注目を浴びている、「コンテンツマーケティング」についてご紹介します。
【コンテンツマーケティングって何？？】コンテンツマーケティングとは
「コンテンツマーケティング」とは、ターゲットや顧客にとって価値のあるコンテンツを発信するマーケティングの方法です。
コンテンツとは、英語由来の単語であり、「中身」や「内容」を意味することから派生して、現在では映画、音楽、文芸、写真、漫画、アニメーション、またこれらを組み合わせたものなど、教養や娯楽の範囲に属するもののことをいいます。
たとえば写真をつけたブログや、You Tubeでの配信映像などはコンテンツにあたり、こうしたコンテンツの制作・発信することをコンテンツマーケティングといいます。
このほかにも、コンテンツマーケティングに用いられるコンテンツには、検索エンジンやWebブログ、HP、InstagramやTwitterなどのSNS、You Tubeやニコニコ動画などの動画媒体、メールマガジンなどがあげられます。
コンテンツマーケティングでは、コンテンツによって顧客の育成やファン層の増加を促進し、最終的には商品やサービスの販売につなげていきます。
一時的なマーケティング手法ではなく、中長期にわたって収益を獲得していく点がコンテンツマーケティングの特徴です。
【コンテンツマーケティングって何？？】3つの要素
ブログやSNSでの発信など、コンテンツマーケティングを実際に行っていくうえで、3つのポイントをおさえるのが重要となります。
そのポイントとは、価値のあるコンテンツを作ること、ニーズの育成、ファン化、の3点です。
いずれも必ず顧客の目線に立ち、顧客がどんなときに不安や悩みを解消したいと考えるのか、その内容はどんなものなのか、想定する必要があります。
ここでは要素ごとに1つずつ詳しくご紹介していきます。
価値のあるコンテンツを作る
コンテンツマーケティングでは、コンテンツ自体に価値のあることが重要な前提となります。
そのためにもコンテンツについて、誰に、どんな内容で、どんなときに、どんな順番で届けるのか、事前に入念に準備しておくことが重要でしょう。
また伝えるための媒体は、ニーズや場面設定に対して適切であるかどうかという点も重要なポイントです。
さらに自身の手がけるビジネスで、コンテンツそのものの価値を引き上げていけば、コンテンツと提供する商品やサービスに優位性と権威性を生み出すことにつながります。
コンテンツに生まれた優位性と権威性は、徐々にブランド力のような形へと変化し、顧客の購買意欲やニーズに影響を及ぼす可能性も高いのです。
ニーズの育成
顧客のニーズというのは、潜在的であることがほとんどです。
たとえば、便利な家事グッズを購入したい、と考えていても、具体的にどのような便利グッズがよいのかはっきりと考えている顧客は少ないでしょう。
こうした購入を見込めるけれど、具体的なニーズをわかっていない見込み客に対しては、段階的なアプローチを行うことで商品やサービスの購入につなげられます。
便利な家事グッズ、という大まかなニーズに対して、コンテンツを通して自社製品である便利な時短グッズをアプローチする、といったように、コンテンツによってニーズを育成することが、コンテンツマーケティングでは重要なポイントです。
大まかなニーズに対して、どんな情報があれば顧客や見込み客を惹きつけられるのかに重点を置いて考えることが重要です。
ファン化
ファン化とは、既存の顧客や見込み客を、よりつながりの強い顧客である「ファン」に育てることをいいます。
ただ商品やサービスを購入する顧客と異なり、ファンは商品やサービスを愛好する応援者である、という点が大きな特徴です。
強いつながりをもつ顧客や、自社製品に対する応援者はリピーターになりやすく、複数回にわたって中長期的な商品やサービスの購入を見込めることでしょう。
コンテンツマーケティングにおいて、より高い利益や長期的な利益を目指す場合、顧客や見込み客のファン化は重要なポイントとなってきます。
マーケティングの法則の1つに、5％の既存顧客の離脱を防げれば、利益率を25%改善できる、というものがあります。
このように、既存顧客やファン層の固定化を保つだけでも、利益の増大につなげることができるでしょう。
【コンテンツマーケティングって何？？】コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングは、もともと2000年代にアメリカで生まれたマーケティングの手法ですが、近年日本でもこの考え方は浸透してきています。
適切で価値のあるコンテンツを定期的に顧客に向けてアプローチしていくことは、インターネットの普及した現代において重要な意味をもつと考える企業もあります。
しかし、一躍注目を集めているコンテンツマーケティングですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょう。
ここでは、コンテンツマーケティングを実施していくメリットについてご紹介します。
市場での優位性をもつことができる
「優位性」とは、他社製品など別のものと比較して優れている点や性質のことを指します。
コンテンツマーケティングを実施すれば、価値のあるコンテンツによって顧客ニーズを育成し、ファン化をはかることが可能です。
こうして顧客と関係性を築いて集めた信頼は、市場で商品やサービスを販売するうえで優位性として働くことでしょう。
加えて、一度発信すれば残り続けるコンテンツは、検索結果や顧客同士の共有などで長期間にわたって閲覧されることとなります。
資産として残るコンテンツが、優位性を生み、他社商品・サービスとの差別化をはかるのです。
市場において、他社の商品やサービスと比較して優位性をもてれば、高い利益をあげられるでしょう。
レッドオーシャンにおいても価値を生み出せる
レッドオーシャンとは、ビジネス用語の1つで、競争が激しい既存市場を意味します。
多くの企業が参入し合うレッドオーシャンでは、優位性を見出すことは難しく、なかなか自社商品・サービスの価値を顧客に届けることは難しい、というデメリットがあります。
しかし、コンテンツマーケティングを実施することで、レッドオーシャンのなかでも他社との差別化、優位性の発揮をはかり、また新たな価値を生み出せるでしょう。
さらに、コンテンツマーケティングは価格面において比較的低コストで始められるという特徴をもちます。
わかりやすく記事にまとめたり、動画にしたりと、広告に比べて費用のかからないコンテンツマーケティングは、レッドオーシャンのなかで高いコストをかけたくない企業や組織にとっても有力な手段です。
【コンテンツマーケティングって何？？】コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツマーケティングでは、市場での優位性を有することができ、またレッドオーシャンにおいても価値を見出せるとご紹介しました。
このように、さまざまなメリットのあるコンテンツマーケティングですが、実はデメリットも存在するのです。
デメリットとして、成果を生み出すまで時間がかかってしまうこと、実際にコンテンツを発信するうえで学ばなければならないことが多い、という2点があげられます。
ここでは、項目ごとに詳しくご紹介します。
成果を生み出すまでが長い
コンテンツマーケティングでは、見込み客を顧客として呼び混むまで、また顧客を育成するまでに、多くの時間を必要とします。
たとえば、同じブログ記事を掲載しているサイトがあり、片方が1記事のみ、もう片方が複数記事掲載しているとします。
そうすると、1記事だけ掲載しているよりも、別の記事を読むことができる後者のページのほうが顧客の満足度は高まるでしょう。
このように、記事を複数掲載したり、TwitterとYou Tubeというように複数のコンテンツで発信したりと、より顧客満足度を得やすい方法の模索をする必要もあるため、成果が出てくるまでに時間がかかってしまいます。
忍耐力をもって継続していくことがコンテンツマーケティングにおいては重要なポイントであるため、注意しましょう。
学ぶことが多い
コンテンツマーケティングでは、コンテンツを作成するにあたり、ニーズの把握やコンテンツで発信するさまざまな内容、ノウハウ、施策などが必要となります。
そのため、やらなければならないことや知っておくべきことは広範囲にわたり、コンテンツマーケティングを続けていけばいくほど学ぶことは多くなるでしょう。
一般に学ぶことが多いという点はデメリットというよりもメリットでありますが、学ぶ機会を自分で作る必要があること、限られた時間のなかで膨大な知識をつけなければならない、という制約のなかではデメリットとしてあげられます。
成果を出すまでの長期間にわたって、さまざまな施策を試す必要があるため、そうした意味でもコンテンツマーケティングを行うには忍耐力が重要です。
【コンテンツマーケティングって何？？】まとめ
今回は、Web上での集客に大きな影響力をもつコンテンツマーケティングについて、そのメリットとデメリットを踏まえながらご紹介しました。
コンテンツマーケティングは、費用もかからず、レッドオーシャンにおいても手軽に他社との差別化をはかりながら取り入れられるマーケティング手法です。
しかし、成果が出るまでに忍耐力と時間が必要である、という特徴をもっています。
ご紹介したポイントをおさえて、自社にあったマーケティング手法かどうか見極め、活用していくことをおすすめします。
