【マーケ用語解説】プライマシー(初頭)効果って何?マーケに活かすには?

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【マーケ用語解説】はじめに

無形のサービスを含め商品を販売するために、マーケティングを考えることはごく当たり前のことです。

でもマーケティングはよくわからない、どう取り組めば良いかすら掴めないのであれば、これからご説明するプライマシー(初頭)効果とその対にもなる終末効果を頭に入れましょう。

心理的効果を理解すると、マーケティングの取り掛かりを楽に始められるようになります。

以後、わかりやすく説明するためにマーケティングの対象となる商品を「新開発のコードレス掃除機」として、具体例を出していきます。

【マーケ用語解説】プライマシー(初頭)効果とは?

プライマシー効果(primacy effect)とは、初頭効果とも言われ、ゲシュタルト心理学者ソロモン・アッシュが提唱した「人は、最初に与えられた印象によって、その後の印象が影響される」という心理的効果です。

たとえば、「新開発のコードレス掃除機」の特徴として以下を挙げてみます。

「コードレス、1時間でフル充電、小回りが利く、稼働時間15分、音が大きい」

この場合、ポジティブな印象を与えることができます。

しかし、以下の場合はどうでしょうか。

「音が大きい、稼働時間15分、小回りが利く、1時間でフル充電、コードレス」

言葉を逆転させただけで情報は同じですが、比較的ネガティブな印象を与えてしまいます。

このように、ユーザーが最初に取り入れる情報の与え方次第で、受ける印象を誘導できるのがプライマシー効果です。

【マーケ用語解説】終末効果とは?

終末効果(recency effect)とは、社会心理学者ノーマン・ヘンリー・アンダーソンが提唱した「ヒトは最後や直前に与えられた情報の印象で認識することや影響を及ぼす傾向がある」という心理的効果です。

手に取ってみたコードレス掃除機が、音が大きく稼働時間も短いが小回りが利いて動かしやすく、これまでよりも短時間で掃除が完了した場合、ユーザーは「良い買い物をした」と好印象を持つことができます。

逆に、どれだけ関心度が高く好印象を持って購入した掃除機でも、ユーザーが考えていた使用感とマッチしなければユーザーの購買意欲は下がってしまうでしょう。

結果がすべてと言えるほど、良いほうにも悪いほうにも強烈に印象を残すことができる、これが終末効果になります。

【マーケ用語解説】マーケにどう活かせる?

マーケティングとは単純に言えば、商品がスムーズに売れる仕組みを考えることです。

そのことを念頭に、実際にこの2つの心理的効果をマーケティングに活かす方法、それを簡単にご説明しましょう。

まずはプライマシー効果を用いる場合ですが、ユーザーがはじめて出会う商品に対してどう訴えれば高い関心を持たせられるかを想定してみることです。

そして、高めた関心度で手に取った商品を購入した後、ユーザーが同じ商品または付随する製品を継続的に購入したいと思える体験が何かを考えると、ユーザーに行うべき終末効果が理解しやすくなります。

ユーザーの「つかみ」を意識できる

多くのマーケティングにも言えることですが、プライマシー効果を使用する場合も、商品に対して明確なユーザー像を設定し、そのユーザーが最も好意的に商品を受け入れられる状況を想定します。

先ほどの新開発のコードレス掃除機を具体例として考えてみましょう。

コードレス掃除機の主な購買層はファミリーが主流ですが、別な販路を開拓という意味でも、この商品のターゲットとするユーザーは「20代前後の女性」とします。

市場の分析の結果、このユーザーが「1時間で充電可能で、小回りが利く」ことに好感度が高いというデータが取れました。

このデータをもとした初頭効果を行うことでユーザーの関心、つまり「つかみ」を実感することができます。

関心度を高めて終末効果を狙う

ユーザーの関心度が高まり購入まで至った後、その関心度を維持して継続的な購買につながる体験とは何でしょうか。

それはアフターフォロー、カスタマーサポートに力を入れることです。

この方法であれば年代性別を問うこともなく、商品を購入したすべてのユーザーの関心度が高まったままの終末効果を狙うことができます。

また、商品やユーザーとの関係性などにより、どの効果を狙うかは場合に合わせて行います。

関心度が低いユーザーに対してはプライマシー効果に重きを置いて、関心度を高めることで、商品を手に取る機会を増やすことを狙いましょう。

関心度が高いユーザーには逆にプライマシー効果を使用しても、すでに関心を得た状態では大きな成果は望めません。

この場合は終末効果に注視し、ユーザーの関心を損なわずに高められる状況を作り出すことを考えます。

【マーケ用語解説】まとめ

ほんの基礎的な情報ではありますが、プライマシー効果と終末効果という心理的効果、これら2つをマーケティングに活かすのが、そう難しいものではないことは理解できたでしょう。

しかし、実際の市場は具体例のように単純ではないため、心理的効果を用いたからといって思う通りにユーザーを動かせるわけではありません。

このような心理的効果は具体的なユーザー像の想定と分析、ユーザーに望む展開を想起しやすくなるためのツールの一つと考え、状況に応じて活用してください。

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