はじめに
マーケティングを成功させるためには、リードの獲得が重要だとされています。
リード獲得のためにできる方法はさまざまですが、それぞれがどのようなものか理解していなければ、自社にとって有効な施策は選べません。
この記事では、オンラインとオフラインの両方からとれる、リード獲得のための施策についてご紹介します。
リードとは?
リードとは、製品に興味があり、購入意欲を持っている見込み顧客のことです。
現状ではまだ製品を購入しておらず、完全な顧客とは言えませんが、アプローチ次第で顧客になる可能性が高いと言えます。
売上の向上においては、いかにこのリードを獲得するかが重要です。
リードを獲得するためには、その商品を必要としている潜在的な顧客を見つけ出し、何らかの形でコンタクトを図って、自社製品を認識してもらわなければなりません。
ターゲットには自社とその製品を、自社からはそのターゲットの存在をお互いに認識して、はじめてリードを獲得したと言えるのです。
リードを獲得すれば、より購買意欲を高めるための能動的なアプローチが可能になるため、製品の売上を伸ばすことに繋がります。
リード獲得の重要性
より直接的に売上に繋がるアプローチを打ち出すためにも、リードの獲得は企業の急務です。
旧来までの新規営業活動では、マンパワーをかけた新規商談やアポイント獲得による契約成立が多く、1人あたりのリード獲得率が高いとは言えない状況でした。
IT技術の発展により、顧客側とさまざまな企業との接点が生まれ、生産性向上が必要となった現代では、オンライン上でいかに新規顧客との接点を増やすかが重要です。
デジタルツールを駆使して、より多くの見込み顧客との接点を広げ、アプローチの糸口を掴むことが求められています。
オンラインでのリード獲得
オンラインでのリード獲得は、ターゲットとの適切な距離感や視覚に訴えかける、クリエイティブなアプローチが重要です。
顧客に寄り添おうと近付きすぎても距離を置かれますが、放置しすぎても顧客は製品への興味を失ってしまいます。
ほど良い頻度で広告が目に入り、なおかつインパクトのあるワードやイメージが印象に残ると、リードを獲得しやすくなるでしょう。
SNS広告
SNS広告とは、Twitterやインスタグラム、Facebook、LINEなど、各種SNSプラットフォームにおいて、ユーザー向けに配信される広告サービスです。
利用者の多いSNSを利用して広告を配信すれば、より多くのターゲットが自社製品を目にする可能性が高まります。
現在では、ユーザーのオンラインでの行動履歴から、その興味関心に合わせた広告を配信するサービスが増えています。
コンテンツを届けたい相手に的確に届くため、効果的です。
リスティング広告
リスティング広告とは、Google検索やYahoo検索などの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに応じて、関連性の高い広告を表示する広告です。
ユーザーが探していた疑問への答えを提示する形で要望に応えるため、企業の認知度や信頼性が高まり、リードの獲得に繋がります。
ユーザー側が能動的に検索をかけることで、はじめて目に入る広告でもあります。
そのため「自力で探し出した」という感覚に繋がり、よりポジティブな印象を抱かれやすい広告と言えるでしょう。
資料・ホワイトペーパー
オンラインでのリード獲得の手法には、Webサイトに記載された情報から、さらに一歩踏み込んだ情報が欲しいユーザーに向けた方法もあります。
手元に置いておける資料をダウンロードしてもらったり、ホワイトペーパーを配布したりするやり方です。
すでに製品に大きな関心を寄せている相手に対して、より詳細なアプローチができるほか、個人情報やメールアドレスを提供してもらうことで、継続的なアプローチが可能になります。
自社製品に対する購買意欲が高く、綿密なやり取りを望む顧客に適しています。
オウンドメディア
Webサイトや企業ブログ、SNSの企業アカウントなど、企業が自社や製品について発信するコンテンツを総称して、オウンドメディアと言います。
企業が手がける分野のお役立ち情報などを交えて、自社製品への理解を深めてもらうことにより、企業の社会的な価値、そしてユーザー個人にとっての存在価値を認めてもらう試みです。
「この企業のサイトにはこの情報が載っている」「この企業が発信していた情報が役に立った」という経験から、自社製品への興味を引き出し、価値を認識してもらいます。
Webセミナー
これまでオフラインの会場で行われてきたセミナーですが、コロナ禍によって、Zoomなどのアプリケーションを用いたオンラインでのセミナーも増えてきました。
このようなオンライン会議システムを利用したWebセミナーは、インターネットが利用できる環境であればどこでも参加できます。
その利便性から、これまでアプローチが難しかった遠方のターゲットへの集客にも効果があります。
今後も魅力的な情報の発信や、顧客とのコミュニケーションツールとしての活用が期待されるでしょう。
オフラインでのリード獲得
オンラインでのリード獲得は量をこなすのに効果的ですが、より深い関係性や綿密なコミュニケーションを望む顧客にとっては、物足りないものになりがちです。
オフラインでのリード獲得は、より顧客に寄り添うことで高い購買意欲を掻き立て、リードの質を高める傾向にあります。
リード獲得において、量を集めるのはもちろん重要ですが、より確実な売上の向上には質が求められるため、オフラインでのリード獲得も重要です。
テレマーケティング
高度経済成長の頃から長らく使用されているリード獲得の手法に、電話を用いたテレマーケティングがあります。
電話を用いた営業活動の総称でもありますが、リスト化されたターゲットの情報をもとに電話をかけ、自社が手がける分野の中でのお悩みを聞き出し、製品の提案や紹介をするといった手法が一般的です。
現在は、既存顧客の継続的なサービス利用を促す目的で利用されることが多く、固定電話の減少も相まって、新規顧客獲得のためのテレマーケティングは下火になりつつあります。
ダイレクトメール
郵送やポストへの投函などによって、見込み顧客に自社製品やキャンペーンの情報を直接送る方法を、ダイレクトメールと呼びます。
手軽でより多くの顧客に情報を届けられたことから、かつては盛んに利用されていました。
しかし現在は、個人情報の管理に対する意識の高まりなどから、あまり積極的に用いられなくなりました。
既存の顧客に対するアプローチとしては健在であり、新たなサービスの案内や現在交わしている契約の継続、更新を促す効果を持っています。
訪問販売
話を聞いてもらうのは難しいものの、相手の懐に飛び込むことに成功すれば新規顧客の獲得が楽になる手法として、訪問販売が挙げられます。
対面で相手のリアクションを見つつ、適切なレスポンスを返せるため、電話やオンラインでのチャットなどより、ターゲットの信頼を得やすい手法です。
ただし、いきなり訪問しても断られる可能性が高いため、諸刃の剣とも言えるでしょう。
一度商談が成立した相手には顔を覚えてもらえる場合が多いため、持続的な商談の取っ掛りとしては有効です。
展示会
自社の製品を包括的に紹介するイベントとして、展示会を開催するのもリード獲得に有効な手段です。
展示会に足を運ぶ相手は、基本的に自社の製品に興味がある潜在顧客であるため、取り込むのが楽になります。
実際に製品を見せながらアプローチができるため、その魅力を最大限伝えられるのもメリットでしょう。
顧客と対話しながら製品の提案をしたり、通りかかった人を呼び込んでデモンストレーションを行ったりするなど、一度に幅広くリードを獲得したい場合に有効です。
まとめ
目的やターゲットの違いから、オフラインでのリード獲得も根強く残っているものの、現在の主流はオンラインでのリード獲得です。
不特定多数がアクセスするインターネットでは、より多くの潜在顧客にアプローチできる可能性が高く、顧客の興味関心に合わせた方法をとりやすいというメリットがあります。
ターゲットに合わせたアプローチでリード獲得の量と質を高め、売上に繋げていくことが大切です。