サービスを広めるために企業が行うべきアクションとは?販路開拓におすすめの5つのステップ

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はじめに

販路開拓とは、商品やサービスの販売経路で、売上を拡大させるためのプロセスを指します。 販路開拓における困難と打破するための方法について、以下で見ていきましょう。

販路開拓に起こりうる「壁」とは?

現在、中小企業を取りまく環境は非常に厳しいと言われています。 その理由のひとつに、グローバル化や長期の不況に伴い、大企業が下請けの拠点を海外に移すケースが増え、従来の系列に伴う中小企業との下請け構造が希薄化していることが挙げられます。 その状況を打破するために、中小企業は従来不要だった独自の営業活動による新規の販路を開拓する必要に迫られているのです。 しかし、販路開拓には大きな課題があると言われています。 販路開拓に立ちはだかる3つの壁について説明していきます。

営業人材・スキルの不足

中小企業の多くが、深刻な人材不足に悩まされています。 日本の若者が急速に減りつつあるため、人材を確保することが困難になっており、採用にエージェントを利用するにもコストがかかります。 さらに、新卒や中途採用者が早期離職する傾向があるため、優秀な人材が育たないばかりか、採用コストの回収ができないのです。 そして、販路開拓をしたくても、十分な営業の人数を確保できません。 そのため、一人ひとりの業務量が多くなり、新規開拓まで手が回らないという、負のスパイラルに陥るケースが多く見られています。

サービス開発・品質問題

サービスの開発や品質に問題があるケースも見られます。 すでに飽和している市場の中でサービスを展開しているため、新規開拓が上手くいっていない可能性もあります。 また、提供するサービスの品質が低い、もしくは時代に沿わないまま変化していないため、顧客獲得につながらないというケースも珍しくありません。 自社の抱える課題を可視化して解決策を探りながら、独自性や独創性を発揮してブランド力を強化しなければ、状況の改善は難しいでしょう。

営業手法のステレオ化

営業活動の手法が、今の時代のニーズにマッチしていないケースもよく見受けられます。 訪問販売、テレアポ、DMという企業古来の手法しか取り組まず、新しい方法へ挑戦しない企業の販促活動は、思うように進まないでしょう。 パンデミックの影響から非対面営業の手法も流通し、企業間のマッチングサイトで受発注を行うケースも見受けられるようになりました。 そのような時代の流れに乗れず、非効率的な営業活動を行っていると、新規顧客を獲得できません。

販路開拓の壁を打破する5つのステップ

販路開拓が上手くいかない企業は、人材不足や商品・サービスのクオリティ、営業活動の手法のいずれかに問題を抱えている傾向があります。 これらを解決するための方法を、以下で5つにまとめました。

営業戦略の見直し

営業戦略を根本的に見直しましょう。 もしかしたら、顧客のニーズと営業手法のズレが生じているかもしれません。 現場の商談・営業の内容を知らないまま、スキルアップができず、契約率や契約数へ影響を及ぼしている可能性があるのです。 たとえば、先述したように従来の飛び込み営業をしても、リモートワークの定着により、営業先の担当者が不在となるケースも考えられます。 また、優秀な営業担当者のノウハウを共有化・マニュアル化する、チャットツールを導入して情報共有のプラットフォームを構築することも有効な方法です。 ターゲット層のニーズを調査したうえで、必要であればWebによるインサイドセールスを導入するなど、柔軟に変化を受け入れる体制が重要になってくるでしょう。

市場調査、競合他社の分析

市場や競合他社について、あらためて調査しましょう。 優れた商品やサービスでも、市場にニーズがなく、価格が妥当でなければ流通しません。 市場調査は現状を把握する「事実の発見」、消費者の行動背景にある理由を発見する「事象の説明」、今後の動向を定める「企業の行動指針の提供」の3つのステップで行われます。 市場の動向は常に変化し続けるので、マーケティングリサーチに力を入れてニーズを把握することで、自社の戦略の方向性を適切に定められます。 また、競合他社についての分析も必要です。 他者のサービスや今後の展望を把握することで、自社サービスの立ち位置や強みとなるポイントを見直せます。 このように、ターゲットの選定や売り出し方を見直し、変化させていくことが新規販路開拓への布石になるのです。

KPI・設計の立て直し

KPIや営業活動の設計が適切であるかを見直し、必要であれば立て直しをしましょう。 目標達成に至るプロセスの評価指数であるKPIが、目標に対して妥当な数値でなければ、営業のモチベーションにつながりません。 業務や業績が将来どう変化するかを予測して目標値を設定、逆算してKPIを定める必要があります。 さらに、個々の営業の状況を把握し、定期的に難易度を設定し直すことで、効果的に働くようになるのです。 また、営業プロセスを見える化し、従来の営業活動を可視化することで、バラバラだった営業活動の最適化や標準化につながります。 従来のスタイルを時代やニーズに適したものに再構築することで、新規開拓がスムーズに運ぶようになるでしょう。

方法やツールの選定

ITを活用した営業ツールを導入し、アナログな従来の業務体制から脱却するのも効果的です。 会議や営業資料の作成、顧客データ入力など、社内での事務作業に割く時間を削減すれば、新規開拓営業の時間を捻出することが可能です。 具体的には、SFA(営業支援システム)、MA(マーケティングオートメーション)、名刺管理ツール、グループウェア、請求書作成ツールなどが、営業活動で発生する事務作業の効率化に最適であると言われています。 多くのツールが流通しているので、効率化したい業務が何かを把握し、課題解決のためのツールを正しく選定する必要があります。 運用コストがかかるものや、セキュリティリスクなどの課題もあるので、慎重に選ぶようにしましょう。

日次・週次・月次での振り返り

フィードバックが適切な方法で実行されているかを見直しましょう。 最適なタイミングで適切なフィードバックをすることは、モチベーションの維持や向上につながり、結果として目標達成への近道となります。 月1回のフィードバックだけではなく、週次や日次で営業活動を振り返ることが重要です。 数字で各営業担当の弱点を発見できるので、それぞれに合った教育活動が可能となるのです。 Situation(状況)→Behavior(行動)→Impact(影響)の順で論理的に行うSBI型フィードバックや、改善してほしい点→その行動によって自身が感じたこと→改善策の提案という流れで行うマッキンゼー型フィードバックなど、さまざまな手法があります。 営業資料やトーク術などの小手先の技術だけではなく、営業にプレッシャーを与えすぎないフィードバックの導入を検討しましょう。

まとめ

人口が減少し、グローバル化が進む中、新たな顧客の開拓は、企業の生き残りのための極めて重要な課題となっています。 そして、販路開拓の精度を高めるためには、自らの事業や営業のプロセスを足元から見直す必要があります。 ターゲットや営業の方向性を明確に定め、ITなどを導入した適切なアプローチが必要です。 移り変わる市場のニーズを把握し、アプローチするためには、時代に沿った柔軟に変化を受け入れ、既存の営業スタイルから脱却することが求められます。

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